保育士の手荒れは注意が必要!?ハンドケアで感染症予防。

※当サイトは、アフィリエイト広告を利用しています

意外と水を触ることが多い保育士。
おむつ替えの後、給食やおやつの配膳前、汚れ物を洗うとき等、保育士は水を触る機会が多いですが、その都度ハンドクリームを塗り直す時間はないため、手が荒れている保育士は多いです。
手荒れは保育士の職業病と言ってもいいかもしれません。

保育園では季節を問わず、様々な感染症が流行します。
実は手荒れをしていると、ある感染症にかかるリスクが高くなる可能性があります。
それは「血液や体液を介して感染するウィルス」による感染症です。

「血液や体液を介して感染するウィルス」とはなにか、どんな病気になってしまうのかを解説します。

 

血液や体液を介して感染するウィルス

血液や体液は病気の感染源になる可能性があります。

保育園において、子どもたちは怪我による出血や鼻血等をおこすことがよくあります。
この場合、子ども同士や子どもと保育士等の職員間において血液、体液に触れることで病気に感染することがあります。

血液や体液を介してウィルスに感染することを「血液感染症」といいます。

血液感染症の種類

血液感染症は主に4種類あります。

  • AIDS(HIVによる後天性免疫不全症候群)
  • HCV(C型肝炎)
  • HBV(B型肝炎)
  • 梅毒

 

感染経路

血液が傷口や粘膜に付着することにより引き起こされます。

(1)正常な皮膚に生じた穴や傷からB型、C型肝炎ウィルスを含む血液や体液が入っていく経路
(2)性交渉の際に、体液や微量の血液が粘膜から体内に入る経路(主としてB型肝炎)
(3)ウィルス性肝炎にかかった妊婦から赤ちゃんの体内にウィルスが入る経路(主としてB型肝炎)
が一般的です。
「正常な皮膚に生じた穴や傷」は、①手術など医療現場で受けた処置、②入れ墨(ファッションタトゥーなど)③ピアス用の穴開け、脱毛などの美容行為、④鍼治療、などで生じます。また⑤アトピー性皮膚炎、湿疹などの皮膚病、やけど、怪我、洗剤などの手荒れ、などでも生じる可能性があります。

厚生労働省|保育の場において血液を介して感染する病気を防止するためのガイドライン〜ウィルス性肝炎の感染予防を中心に〜

手荒れをしている保育士が、素手で子どもの鼻血や出血を伴う怪我などを処置することにより、手荒れしている傷口から感染する危険性があります。

ワクチン

血液感染症の中で、B型肝炎のみにワクチンが存在します。
2016年10月1日から、1歳未満の小児を対象に予防接種法によるB型肝炎ワクチンの定期接種が始まりました。

B型肝炎ワクチンはB型肝炎に感染しているお母さんから生まれた赤ちゃんに対して接種が行われ、健康保険が適用されます。
また、体液や血液に暴露する可能性がある職業に従事している人に対しても、B型肝炎ワクチン接種が推奨されます。B型肝炎ウィルスワクチンは世界90%以上の国で定期接種が実施されており、安全性の高いワクチンです。

厚生労働省|保育の場において血液を介して感染する病気を防止するためのガイドライン〜ウィルス性肝炎の感染予防を中心に〜

 

集団感染

2002年には佐賀県の保育所でB型肝炎の集団感染事例が発生しました

この集団感染では、園児19名と職員6名が感染しました。
感染源は、保育所の元職員であると推定されており、血液以外の体液を介する水平感染が確認されました。
この集団感染は、日常生活の中でも感染が起こり得ることが分かった事例です。

 

保育園での感染防止対策

保育園では園児と園児、園児と職員が接触する時間が長いため、多くの感染症が発生する可能性が高いです。
しっかりと感染症への対策をする必要があります。

手袋を使用する

園児の便、嘔吐物の処理、鼻水や痰の処理、鼻血や傷口の手当等、保育園では日常的に行われます。
これらの排泄物、分泌物、血液の処理には使い捨て手袋を使って処理し、処理後は使い捨て手袋ごと密閉して捨てます。
しかし、子どもの怪我や鼻血は突然です。
手袋を取りに行く時間がなく、やむを得ず素手で処理をすることもあります。
素手で処理をした場合は、すぐに流水と石鹸で十分に手を洗いアルコール消毒をします。

ワクチンを接種する

B型肝炎ワクチンの接種スケジュールは、年齢や接種者の状況によって異なります。

  • 成人:初回、1か月後、6か月後の3回接種します。
  • 乳幼児:生後2か月、生後3か月、生後7~8か月と3回接種します。

 

 

まとめ

この記事は、厚生労働省の「保育の場において血液を介して感染する病気を防止するためのガイドライン〜ウィルス性肝炎の感染予防を中心に〜」を参考に、手荒れをしている保育士のために注意喚起として纏めました。

ハンドケアに欠かせないおすすめのハンドクリームを紹介した記事もあります。

ぜひ参考にしてください。